21.飯田商店へ商品¥250,000を注文し、内金として¥100,000を現金で支払った。
借 方 科 目 | 金 額 | 貸 方 科 目 | 金 額 |
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【解答】
前払金 | 100,000 | 現 金 | 100,000 |
【解説】
商品の注文はしましたが、実際の取引(モノやサービスのやり取り)はまだ発生していません。発生していない取引について「仕入」などを計上することはできないので、この部分の仕訳は記帳できません。
したがって、「内金100,000円を現金で支払った」という実際に行った取引のみを仕訳します。
また、実際にはモノやサービスのやり取りがなされていないので、ここで支払った内金は仕入を使って処理できません。それゆえに、こういった前払いした金額は、勘定科目「前払金(資産)」で処理します。
前払金は「少なくとも事前に払った分はあとで商品を受け取れる権利」もしくは「後で仕入れた際の商品代金の一部にあてられる(支払額を減額してもらう)権利」と見ることができるので、資産になります。
なお、前払金はあくまで取引が行われるまでのつなぎの勘定科目なので、実際に取引が行われたら前払金を取り崩して(減らして)代金支払いの一部とします。
前払金(資産)が増加したので借方(左)に前払金100,000、現金(資産)が減少したので貸方(右)に現金100,000を示します。
22.飯田商店から商品¥250,000を仕入れ、内金¥100,000を除く残額は小切手を振り出して支払った。
借 方 科 目 | 金 額 | 貸 方 科 目 | 金 額 |
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【解答】
仕 入 | 250,000 | 前払金 | 100,000 |
当座預金 | 150,000 |
【解説】
問21の続きです。実際に商品仕入の取引が発生したので、その仕訳をします。
前払金として処理していた内金100,000円を仕入商品の代金の一部として取り崩し、残金の150,000円を小切手の振り出し=当座預金からの支払いとする仕訳を行います。
前払金という「後で仕入れた際の商品代金の一部にあてられる権利」を行使したことになるので、前払金は減少します。
仕入(費用)が増加したので借方(左)に仕入250,000を、前払金(費用)が減少したので貸方(右)に前払金100,000、当座預金(資産)が減少したので貸方(右)150,000を示します。
23.佐久商店から商品¥160,000の注文を受け、手付金として¥80,000を同店振出の小切手で受け取った。
借 方 科 目 | 金 額 | 貸 方 科 目 | 金 額 |
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【解答】
現 金 | 80,000 | 前受金 | 80,000 |
【解説】
問21と同じように、発生していない取引についての仕訳はせず、実際に発生した「手付金80,000円を小切手で受け取った」という部分についてのみを仕訳します。
取引がまだ行われていないので、事前に受け取った金額は「売上」を使って処理できません。それゆえに、こういった取引完了の前に受け取った代金は、勘定科目「前受金(負債)」を使って処理します。
前受金は「少なくとも事前に受け取った分はあとで商品を引き渡さなければならない義務」もしくは「後で売り上げる商品代金の一部としなければならない(受取額を減額しなければならない)義務」と見ることができるので、負債になります。
なお、前受金はあくまで取引が行われるまでのつなぎの勘定科目なので、実際に取引が行われたら前受金を取り崩して(減らして)代金受け取りの一部とします。
相手振り出しの小切手を受け取ったときは勘定科目「現金」を使うことに注意してください。
現金(資産)が増加したので借方(左)に現金80,000を、前受金(負債)が増加したので貸方(右)に前受金80,000を示します。
24.佐久商店へ商品¥160,000を売り上げ、手付金¥80,000を差し引いた残額は掛けとした。
借 方 科 目 | 金 額 | 貸 方 科 目 | 金 額 |
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【解答】
前受金 | 80,000 | 売 上 | 160,000 |
売掛金 | 80,000 |
【解説】
問23の続きです。実際に商品売上の取引が発生したので、その仕訳をします。
前受金として処理していた手付金80,000円を売上商品の代金の一部として取り崩し、残金の80,000円を売掛金とする仕訳を行います。
前受金という「後で売り上げる商品代金の一部としなければならない義務」を果たしたので、前受金は減少します。
前受金(負債)が減少したので借方(左)に前受金80,000、売掛金(資産)が増加したので借方(左)に売掛金80,000を、売上(収益)が増加したので貸方(右)に売上160,000を示します。
25.三重商店から商品¥120,000を仕入れ、かねて支払っていた手付金¥50,000を差し引いた残額は掛けとした。なお、引取費¥3,000を現金で支払った。
借 方 科 目 | 金 額 | 貸 方 科 目 | 金 額 |
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【解答】
仕 入 | 123,000 | 前払金 | 50,000 |
買掛金 | 70,000 | ||
現 金 | 3,000 |
【解説】
問題文の「かねて支払っていた手付金¥50,000」から、事前に次のような仕訳をしていたことがわかります。
前払金 | 50,000 | (現金など) | 50,000 |
代金の前払いを行っており、前払金50,000円が借方(左)に計上されていました。ゆえに、この前払金を商品代金の支払いの一部として取り崩し、残額70,000円を買掛金として処理します。
また、商品の仕入時に当社が負担した費用(付随費用)は、仕入諸掛として「仕入」に含めます。
仕入(費用)が増加したので借方(左)に仕入123,000を、前払金(資産)が減少したので貸方(右)に前払金50,000、買掛金(負債)が増加したので貸方(右)に買掛金70,000、現金(資産)が減少したので貸方(右)に現金3,000を示します。
問題文から、問題の対象となっている取引の前に、どのような仕訳がされていたのかを読み取ることが重要
26.名古屋商店へ商品¥800,000を売り上げ、かねて受け取っていた内金¥200,000を差し引いた残額は同店振出の約束手形で受け取った。
借 方 科 目 | 金 額 | 貸 方 科 目 | 金 額 |
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【解答】
前受金 | 200,000 | 売 上 | 800,000 |
受取手形 | 600,000 |
【解説】
問題文の「かねて受け取っていた内金¥200,000」から、事前に次のような仕訳をしていたことがわかります。
(現金など) | 200,000 | 前受金 | 200,000 |
代金の前受けをしており、前受金200,000円が貸方(右)に計上されていました。ゆえに、この前受金を商品代金受け取りの一部として取り崩し、残額600,000円を受取手形として処理します。
前受金(負債)が減少したので借方(左)に前受金200,000、受取手形(資産)が増加したので借方(左)に受取手形600,000を、売上(収益)が増加したので貸方(右)に売上800,000を示します。